呼吸器科
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プログラムの目的と特徴
呼吸器科では、2年間の初期研修の基礎に加え、呼吸器科全域にわたる疾患についてオールラウンドな呼吸器科医の育成を目的とする。特に、呼吸器科領域の主要疾患である肺炎、肺癌、気管支喘息、COPD、呼吸不全などについては豊富な症例を経験し、呼吸器科医として必要な診療技術、検査手技、治療法を身につけることを主眼とする。また、呼吸器科専門医の受験資格取得をめざすとともに将来の臨床研究への動機づけも行う。
研修内容
A 主要な呼吸器疾患として以下の疾患、病態を後期研修期間中に経験する。
B 呼吸器科医として特に習得すべき手技・診断能力の目標
- 呼吸器感染症(肺炎、気管支炎、真菌症、抗酸菌感染など)
- 気道系疾患(気管支喘息、COPD、気管支拡張症など)
- 腫瘍性疾患(肺癌、縦隔腫瘍など)
- びまん性肺疾患(間質性肺炎、過敏性肺炎、サルコイドーシスなど)
- 急性・慢性呼吸不全(人工呼吸管理、在宅酸素療法など)
- 環境・職業性肺疾患(塵肺、過敏性肺炎など)
- 肺循環障害(肺血栓塞栓症など)
- 呼吸調節異常(睡眠時無呼吸症候群など)
- 胸膜、縦隔疾患(自然気胸、胸膜炎)
B 呼吸器科医として特に習得すべき手技・診断能力の目標
- 病歴聴取、身体所見
- 聴・打診、バイタルサインから身体所見を正確に表現でき、患者の病態把握、重症度の診断ができる。
- 基本的手技
- 採血、血液ガス、動静脈ライン確保、胸腔穿刺・胸腔ドレーン留置、中心静脈カテーテル挿入、喀痰グラム染色鏡検
- 感染症の免疫診断、遺伝子・細菌・ウイルス診断
- 抗生剤、ステロイド剤、免疫抑制剤等の適切な使用法の修得
- 胸部レントゲン、胸部CTなどの画像読影と診断
- 呼吸機能検査法の修得
- 急性呼吸不全の診断・治療・管理
- 酸素療法の適切な導入、人工呼吸器・NIPPVの導入と管理、気管内挿管
- 気管支喘息の診断・治療・管理
- 慢性呼吸不全(COPD,陳旧性肺結核など)の診断・治療・管理
- 適切な薬物療法、在宅酸素、呼吸リハビリの導入等
- 肺癌の診断・治療・管理
- 末期癌患者の管理
- 末期患者の病態生理と心理状態とその変化を把握し、疼痛、呼吸困難等の諸症状に対して適切な治療を実践
呼吸器科専門医の取得条件
内科認定医の資格取得後、日本呼吸器学会の認定施設(当科認定済み)にて3年間の研修後、呼吸器専門医の受験資格取得